【2024年最新】データーエントリーサービスの比較・選び方・導入方法・事例を紹介

 公開日:2024.08.09

データエントリーとは?

データエントリーは、紙の情報をデジタル化する業務です。請求書や伝票などの紙媒体の情報をExcelや会計ソフトに入力する作業を指します。データエントリーは特別なスキルを必要としませんが、ビジネスの基盤となるデータを扱うため、正確性が求められます。

以前は入力作業やデータ入力、パンチ入力といった名称で呼ばれていました。

データエントリーの重要性は、以下の理由から需要が高まっています。

  • デジタル化の進展により紙からデジタルへの移行需要が増加
  • データ分析や業務効率化のためのデジタルデータの必要性
  • コンプライアンスや監査のためのデータ保管の重要性

人手によるデータ入力には時間とコストがかかり、ミスのリスクも存在するため、ダブルチェックの対策が必要となり、企業にとって大きな負担となっています。

データエントリーサービスの種類

データエントリーサービスは、企業の業務効率化を支援するソリューションです。サービスを利用することにより社内の人的リソースを他の重要な業務に振り向けることが可能になりました。

データエントリーサービスの主な種類は以下のとおりです。

  • 手動(入力代行)データエントリーサービス
  • 半自動データエントリーサービス
  • 自動データエントリーサービス(AI-OCR)
  • クラウドベースのデータエントリーサービス
  • モバイルデータエントリーサービス

手動(入力代行)データエントリーサービス

手動データエントリーサービスは、専門スタッフが直接データ入力を行う方式です。高い柔軟性と幅広い対応力が特徴です。

手動データエントリーサービスのメリットには下記が挙げられます。

  • 様々な形式の文書に対応可能
  • 複雑な判断を要する入力にも対応
  • 付随業務(スキャニング、仕分けなど)も提供

たとえば、手書きの伝票や複雑なレイアウトの文書など、自動化が難しい案件でも正確に処理できます。また、データ入力に関連する前後の作業もまとめて依頼できるため、業務全体の効率化が図れるでしょう。

半自動データエントリーサービス

半自動データエントリーサービスは、AI-OCRによる自動認識とオペレーターによる確認・修正を組み合わせた方式です。ハイブリッドなアプローチにより、高速処理と高精度を両立しています。

半自動データエントリーサービスの特徴は下記のとおりです。

  • AI-OCRによる高速な文字認識
  • オペレーターによる確認で精度を保証
  • コストと品質の良好なバランス

半自動サービスは、中〜大規模の定型業務に適し、人手による全面的な入力よりも低コストで、AI-OCR単独よりも高精度な処理が可能です。

自動データエントリーサービス(AI-OCR)

AI-OCR(Optical Character Recognition)は、最新のAI技術を活用した自動データエントリーサービスです。従来のOCRと比べて、文字認識精度とレイアウト解析能力が大幅に向上しています。

AI-OCRの主な特徴は以下のとおりです。

  • 90%以上の高い認識精度
  • 手書き文字にも対応
  • 低コストで大量のデータ処理が可能

読み取り後のデータを自動的に他システムに連携させることも可能なため、データ入力以降の業務プロセスまでを一貫して自動化できます。

クラウドベースのデータエントリーサービス

クラウドベースのデータエントリーサービスは、インターネットを介して提供されるソリューションです。場所や時間の制約を受けずにデータ入力作業を行うことができます。

クラウドデータエントリーサービスの主なメリットは下記のとおりです。

  • リモートワークへの対応
  • スケーラビリティの高さ
  • セキュリティの強化

クラウド上でデータを管理することで、保管コストの削減や業務効率化を実現します。また、災害時のBCP対策としても有効です。

モバイルデータエントリーサービス

モバイルデータエントリーサービスは、スマートフォンやタブレットを使用してデータ入力を行うソリューションです。従来のデスクトップベースの入力方法に比べて、より柔軟で迅速なデータ収集が可能です。

モバイルデータエントリーサービスの主な特徴は下記が挙げられます。

  • 現場でのリアルタイムデータ入力
  • 位置情報や写真との連携
  • オフライン入力機能

フィールドワークやイベント会場でのデータ収集、在庫管理などの業務で効果を発揮します。入力したデータはクラウドに直接送信され、即時に共有・分析することが可能です。

データエントリーサービスのメリット

データエントリーサービスの導入には多くのメリットがあります。代表されるメリットには下記が挙げられます。

  • 効率の向上
  • コスト削減
  • データの正確性と品質の向上
  • 緊急事態の対応
  • リスクの軽減
  • 拡張性とカスタマイズ

効率の向上

データエントリーサービスは、業務効率を大幅に向上させます。専門スタッフや高度な技術を活用することで、従来の方法よりも迅速かつ正確なデータ入力が可能です。

たとえば、AIとヒューマンオペレーションを組み合わせた半自動化システムにより、24時間連続でのデータ処理が可能になります。データエントリーサービスを活用することで、企業は大量のデータを短時間で処理し、業務プロセス全体の効率を高めることができます。

コスト削減

データエントリーサービスの導入は、長期的な視点で見ると大きなコスト削減につながります。

たとえば、入力作業とチェック作業に費やす時間を削減することで、従業員がコア業務に集中できるようになり、人材の有効活用が図れ、生産性が向上します。繁忙期と閑散期で業務量に差がある場合、外部サービスを利用することで必要に応じた柔軟な対応が可能になり、固定費を抑えた効率的な業務運営が実現できるでしょう。

データの正確性と品質の向上

データエントリーサービスの利用は、データの正確性と品質を大幅に向上させます。連想入力機能を持つデータエントリーシステムを使用すれば、入力ミスを減らすことができます。複数の入力者による二重チェックシステムでは、入力精度の向上が可能です。

データエントリーの専門スタッフが作業を行うことで、全体的なデータ品質が向上します。

高品質なデータは正確な分析や意思決定の基盤となるため、企業の業務プロセスの質を向上させる効果があります。

緊急事態の対応

データエントリーサービスは、緊急時や予期せぬ事態においても重要な役割を果たします。自然災害によってオフィスが使用できなくなった場合でも、クラウドベースのデータエントリーサービスを利用することで、リモートでのデータ入力や管理が可能です。

季節変動や特殊な事情により突発的に業務量が増加した場合でも、外部のデータエントリーサービスを利用することで柔軟に対応できます。

リスクの軽減

データエントリーサービスは、企業が直面する様々なリスクを軽減します。クラウドベースを利用することで、データのバックアップが自動的に行われ、物理的な損失リスクが低減されます。

専門のデータエントリーサービスは、高度なセキュリティ対策を施しているため、情報漏洩のリスクを低減できまるでしょう。個人情報保護法などの法令遵守も、専門サービスを利用することでより確実になります。

拡張性とカスタマイズ

高い拡張性とカスタマイズ性もメリットの一つです。企業の成長や変化に柔軟に対応できます。事業拡大に伴う業務量の増加に対してサービスの規模を柔軟に調整でき、業界特有の用語や形式に対応したカスタマイズも可能です。

AI技術の進化や新しいデータ形式の出現にも、サービス提供者側で迅速に対応できるため、常に最新の技術を利用することができるでしょう。

データエントリーサービスを選ぶポイント

データエントリーサービスを選ぶ際には、以下のポイントが重要です。

  • データ処理の精度
  • 処理速度
  • コスト
  • セキュリティ対策
  • スケーラビリティ
  • カスタマイズの柔軟性
  • テクノロジーとイノベーション

データ処理の精度

高い精度は、後続の業務プロセスの正確性と効率性に直接影響します。

精度を評価する主なポイントは下記のとおりです。

  • エラー率の低さ
  • 品質管理プロセスの堅牢性
  • 技術と人的チェックの組み合わせ

AIと人的チェックを組み合わせたハイブリッドアプローチを採用しているサービスは、高い精度を実現できます。複数の入力者による確認プロセスを持つサービスも信頼性が高いと言えるでしょう。

処理速度

処理速度は効率性とコスト効果に直結する重要な要素です。高速な処理は業務のスピードアップと生産性向上につながります。

処理速度を評価する場合は、下記のポイントに注目してください。

  • 単位時間あたりの処理量
  • ターンアラウンドタイム
  • ピーク時の対応能力

AI技術を活用したサービスは、大量のデータを短時間で処理できる能力があり、24時間体制で稼働するサービスは、継続的な高速処理が可能です。単に速いだけではなく、適切な精度を維持できるサービスを選ぶことが大切です。

コスト

単純な価格比較だけでなく、総合的なコスト効果を考慮することが重要です。

コスト評価の主なポイントは下記のとおりです。

  • 初期導入コスト
  • 運用コスト
  • スケーラビリティによるコスト効率

クラウドベースのサービスは初期投資が低く、利用量に応じた柔軟な価格設定が可能です。一方、高度な自動化システムは初期投資が高くても、長期的には大幅なコスト削減につながる可能性があります。

セキュリティ対策

個人情報や機密データを扱う場合、高度なセキュリティ対策は必須です。セキュリティレベルに応じて施設を複数のエリアに分類し、厳重な管理を行うサービスがおすすめです。データのマスキングや分散処理など、個人情報の特定を困難にする仕組みを持つサービスも注目に値します。

サービス選択時には、情報セキュリティマネジメントシステム認証の取得状況や、具体的なセキュリティ対策の内容を確認することが重要です。

スケーラビリティ

スケーラビリティは長期的な使用を考える上で重要な要素です。業務量の変動や企業の成長に柔軟に対応できるサービスを選ぶことが重要です。

クラウドベースのサービスは、必要に応じて処理能力を柔軟に調整できるため、高いスケーラビリティを持ちます。スケーラビリティの高いサービスを選ぶことで、短期的な業務量の変動にも対応しやすく、長期的な事業成長にも適応できます。

カスタマイズの柔軟性

カスタマイズの柔軟性は企業固有のニーズに対応する上で重要な要素です。業界特有の要求や企業独自のプロセスに適応できるサービスを選びましょう。

たとえば、AI-OCRを採用したデジタルBPOでは、AI-OCRによる読み取りに加えて、オペレーターによる確認・補正作業代行を提供し、精度やコストの調整が可能です。

テクノロジーとイノベーション

これまで手作業に依存していたデータ入力業務は、AIやOCR技術の導入により劇的に効率化されました。大量のデータを短時間で正確に処理する能力を持ち、業務のスピードと正確性を飛躍的に向上させます。

テクノロジーの導入はデータエントリー業務の効率を飛躍的に高める一方で、ミスの削減やセキュリティの向上にも寄与します

データエントリーサービスを導入時の注意点

データエントリーサービスを導入する際には、いくつかの重要なポイントを注意する必要があります。依頼する内容とサービスが対応可能な範囲を事前に確認する必要があります。紙やPDFなど、多岐にわたるデータ化の対象に対応できるかどうかをチェックしましょう。

後になって対応外のデータが判明した場合、再度別の事業者への依頼が必要になるため、二度手間となるリスクがあります。

データ化の精度も重要な要素です。データ化した資料や情報がマーケティング戦略などに活用されるため、フォーマットの違いや精度の低さが問題になることがあります。

データエントリーサービスを外部委託して業務効率化を図る場合、入力方法やチェック体制などを確認し、自社の要求に応えられる事業者であるかを見極めましょう。

さらに、納期やスピードも重要な考慮点です。経営判断に関わる重要な情報のデータ化を迅速に行うために、納期の確認とスピーディーな納品が可能かを確認しておくと安心です。

24時間体制で作業を行う事業者や、規模の大きい事業者を選ぶと良いでしょう。信頼できるデータエントリーサービスを選ぶことが、業務効率化と成功につながります。

データエントリーサービスの事例紹介

COMITXによるAIデータエントリーの導入事例を3つご紹介しましょう。

損害保険会社の契約計上業務

大手損害保険会社では、契約計上業務にCOMITXのAI BPOを導入することで、業務効率の飛躍的な向上とコスト削減を実現しました。

従来の紙ベースの業務では、ブラックボックス化や高額な配送コスト、セキュリティリスクなどの課題がありましたが、AIOCRにより、これらの課題を克服しました。環境を整備したことで、従来比40%のコスト削減を達成し、紛失や情報漏洩リスクも大幅に軽減しています。

会計処理:仕入/売上計上業務

大手商社・食品卸売会社では、仕入/売上計上業務にAI BPOを導入し、業務の効率化とセキュリティ強化を同時に実現しました。

従来の業務では、属人化によるブラックボックス化や紙媒体依存によるリスクが課題でしたが、AI BPOの導入により、オペレーションの可視化と標準化を実現しています。

AWSを活用したクラウドシステムを構築し整備したことで、従来比30%のコスト削減を達成し、データのデジタル化により紛失リスクも排除されました。

生命保険会社の医療診断書/保険申込書などの入力業務

生命保険会社では、医療診断書や保険申込書などの入力業務にAI BPOを導入し、業務改革を実現しました。従来の業務では、繁閑の激しさによる人員不足や余剰人員の発生、頻繁な採用、トレーニングコストが課題でしたが、AI BPOの導入によりオペレーションの可視化と標準化が進み、生産性が大幅に向上しています。

オンプレミス環境で体制を整備し、年間万件以上の処理を実現して、従来比40%のコスト削減を達成しています。事前の生産計画作成や繁閑調整も可能になり、情報の一元化管理により拠点全体の生産性と稼働率向上が実現しました。

以上の事例は、データエントリーサービスの導入がいかに効果的であるかを示しています。各企業が直面する課題に応じた適切なサービスの導入により、業務効率化とコスト削減が実現できます。

データエントリーサービスは、企業が直面する業務効率化の課題を解決し、生産性の向上とコスト削減を実現するサービスです。特に、AI-OCRを使用した自動データエントリーサービスは、従来の手作業に比べて圧倒的なスピードと精度を誇り、業務プロセス全体を革新します。

AI BPOは、データ入力から顧客サポートや財務処理、保険金算定まで、幅広い業務分野で革新的な効率化と品質向上を実現します。AI BPOの導入を検討されている企業の方々は、自社の業務プロセスを見直し、AIの活用可能性を探ることをお勧めします。

COMITXでは、AI-OCRとBPOを組み合わせ、長年の業務ノウハウや効果的な管理手法とツールを活用し、業務効率化と品質向上を実現します。AIデータ入力以外にも、AIによる火災保険金算定業務や24時間対応可能なAiCall、AIペット保険金算定業務など多様なサービスを提供し、企業の業務効率化やコスト削減、顧客満足度向上に大きく貢献します。

興味をお持ちの方は、ぜひCOMITXのサービスをご検討ください。