BPaaS(ビジネスプロセス支援サービス)の活用メリットについて
公開日:2021.07.27
人材不足解消や業務の効率化が求められる今、注目を集めているのがBPaaSです。
BPaaSとはどのようなもので、活用することでどのようなメリットを得られるのでしょうか?
BPaaSの導入を検討している方に向けて、基本的な知識からBPOとの違いについてまで、まとめて解説します。
目 次
- BPaaSとは?
- BPaaSの活用メリットについて
- BPOとの違い
- まとめ
BPaaSとは?
BPaaSとは、「Business Process as a Service」の頭文字を取って作られた造語です。
Business Process(ビジネスプロセス)とSaaS(システムアズアサービス)の2つの言葉が組み合わさっていて、「ビーパース」と読みます。
人材不足解消や業務の効率化のため、これまでに活用されてきたのはBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)でした。
業務プロセスの一部、もしくは全てを外部委託することで、社内の人材不足を解消し、コア業務に注力できます。
業務プロセスを委託される側は、その業務に特化したプロであるため、業務効率改善につながるというメリットも生まれました。
このBPOの進化系として生まれたのが、BPaaSです。
BPaaSのもとになるのは、「クラウド化」です。
近年、オンプレミスに変わる方式として注目されているクラウドですが、実際にクラウド化を進めていくのは簡単ではありません。
これまでのように、「業務に合わせてシステムを構築する」という流れが不可能になるためです。
多くの企業では、提供されるクラウドサービスの形に合わせて、自社の業務プロセスを整理・改善していく必要があるでしょう。
BPaaSでは、クラウド化に伴うシステム導入だけではなく、そのために必要となる業務プロセスまでをセットにして外部委託できます。
クラウド化はもちろん、プロセス全体の見直しによって、これまで以上の業務効率改善が可能です。
BPaaSの活用メリットについて
BPaaSについてより深く理解するため、導入・活用メリットについて見ていきましょう。
3つのポイントを紹介します。
★メリット1「一元管理による使い勝手の向上」
業務効率改善のため、クラウド化や各種テクノロジーの導入を進める企業が増加しています。
しかし、新しいシステムを導入する際には、既存のシステムとの連携や業務プロセスの見直しが必須となります。
BPaaSなら、ビジネスプロセスを全てデジタル化することにより、関連する業務の一元管理が可能です。
使い勝手が向上するだけではなく、プロセス全体を見直すことで、さらなる業務効率改善につなげられます。
★メリット2「コスト削減」
さまざまなシステムに対して、それぞれの費用を支払っている場合、コストがかさみます。
BPaaSによって一元管理が可能になれば、必要なコストもわかりやすくなります。
無駄な費用が発生するリスクも低減できるでしょう。
★メリット3「現場で発生する課題の解決」
業務効率改善のために重要なのは、「現場が抱える課題を、どう解決していくのか?」という点です。
BPaaSなら、オペレーションだけではなくシステム全体を見直すことが可能なため、現場レベルでの課題もよりスムーズに解決できます。
スピーディーな対応が可能なので、緊急で対応したい課題が発生した場合も安心です。
BPOとの違い
これまで、業務効率改善のためにBPOを活用してきた企業にとって気になるのが、「BPaaSとBPOの違い」ではないでしょうか?
BPOからBPaaSへの切り替えを検討するためにも、両者の違いを明確にしておきましょう。
従来のBPOは、非中核業務のビジネスプロセスの対応を、外部委託する形式でした。
たとえばデータエントリー業務や事務処理をBPO会社に委託する場合、委託された企業内で業務処理が行われます。アウトソーシングですので、各業務のノウハウが自社に残らず、中間プロセスがブラックボックス化することによりアウトソーサーと協議ができず改善が進みにくいという課題があります。
BPaaSの場合、ただ単純にデータエントリーや事務対応をこなすだけではありません。
業務プロセス全体を見直し、SaaSによるIT技術を組み合わせ、より良いプロセスを構築できます。ビジネスプロセスの観点で技術の活用により自動化するべきプロセスなのか、ヒトが対応するべきプロセスなのか、またそれらをどのように組みわせることで効果が最大となるのかを立案し、精緻化していくのが特徴です。ビジネス変化に合わせ、柔軟にシステム構築できる仕組みがあるからこそ実現できるのです。ペーパーレス化やAI×OCR、RPA (ロボティック・プロセス・オートメーション)との連携など、これまで以上に幅広い視点、技術で、業務全体の効率化を進めていける点が、BPaaSの強みです。また、プロセスのデジタル化によって、中間プロセス含めて可視化されることにより、委託元は安心して業務を任せることができ、データをもとにして常に最善なプロセスをパートナーと検討し、改善し続けることができます。アウトソーシングの側面がありながら、パートナーのノウハウを取り込みインソースする手段でもあるのです。
最新のIT技術によって、より効率よくデータを集約できるようになれば、分析もしやすくなります。
こうした方面でのメリットも期待できるでしょう。
まとめ
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