今、SaaSを導入する企業が急増しているワケ

 公開日:2022.06.13

著者プロフィール

范 蘭芳(はん らんほう)

株式会社InfoDeliver 取締役
COMITX事業ユニット CEO

常に「最⼩コスト」の精神と「Day1(初⼼)」の⼼構えで、将来を⾒据えたお客様のための価値創造と⾃らの進化に挑んでいきます。

さまざまな変化が求められている今、SaaSを導入する企業が増えています。

未導入の企業にとっては、「いったいなぜ今?」と不思議に思う機会も多いのではないでしょうか。

今この状況で企業が求めるSaaSとは、具体的にどのようなもので、どんなメリットが期待できるのか、わかりやすく解説します。

SaaSが求められる社会背景も踏まえ、知識を深めていきましょう。

目 次

  • SaaSの概要
  • SaaSの利便性について
  • テレワークの普及と働き方改革が推進される社会背景
  • まとめ

SaaSの概要

SaaSを導入する企業が増えている理由を知るために、まず「SaaSとは何か?」について知る必要があります。

SaaSとは、「 Software as a Service(ソフトウェアアズアサービス)」の頭文字を取って作られた言葉で、インターネットを通じてサービスとしてのソフトウェアを提供するサービス形態を指します。

ソフトウェアと言えば、「パッケージ版を購入して、社内に導入するもの」「社内ニーズを踏まえて、開発するもの」といったイメージを抱く方も多いのではないでしょうか?

SaaSの場合、クラウド上で提供されているソフトウェアを、インターネットを通じて利用できます。

「提供されているものの中から、自社の業務に合ったものを選択し、利用する」という方式のため、専門知識がなくても活用しやすく、また開発や維持に関わる手間も削減できます。

SaaSの利便性について

今、SaaSを導入する企業が増えているのは、その利便性に注目する方が増えてきているからです。

いくつかのポイントを紹介するので、参考にしてみてください。

★導入までの流れをスピーディーに進められる

SaaSを利用するまでの流れは、非常にスピーディーです。

必要なサービスを決定し申し込みをすれば、すぐに利用できるようになるケースも多く、ソフトウェア開発のような長い時間がかかることはありません。

ビジネスが絶えず変化している今、「今この状況にどう対応するのか?」について、素早い判断を求められています。

SaaSは、そうしたニーズに対応しやすいサービスと言えるでしょう。

★導入コストが安価

ソフトを一から開発するためにかかる費用の負担は、非常に大きくなってしまいます。

その点SaaSであれば、ソフトウェアの利用料のみで使用可能です。

導入コストの負担を、少なくできるでしょう。

サービス利用料という形でランニングコストは発生しますが、「使用した期間・量」に応じて決定されます。

コストの見える化にも、つながるでしょう。

★どこからでもソフトウェアを利用できる

SaaSなら、インターネット環境さえあれば、場所を選ばずに利用可能です。

これまでのように、「会社に行かないと仕事ができない」ということもありません。

★システムの保持・運用にかかる手間を軽減できる

常に進化し続けるITシステムにおいて、近年問題になっているのがレガシーシステムについてです。

古いシステムが放置したままでいると、保持・運用にかかる手間やコストは、年々上昇してしまうでしょう。

「システムに詳しい人が退職する」といった理由で、システムそのものがブラックボックス化する恐れもあります。

SaaSへと切り替えれば、システム運用はソフトウェアベンダーが対応してくれます。

ソフトウェアのアップデートなど、従業員の手間も少なくなるでしょう。

テレワークの普及と働き方改革が推進される社会背景

今、SaaSを導入する企業が急増している理由は、社会背景の変化により、時代に合った仕組みを求める企業が増えているためです。

中でも大きな影響を与えたのが、新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークの普及と働き方改革の推進です。

新型コロナウイルス感染症が広がったことにより、従業員が1つのオフィスに集まらないよう、在宅勤務やリモートワークが推進されました。

しかし、オフィス以外の場所でも仕事ができる環境を整えることは、決して簡単ではありません。

ここで注目されたのが、SaaSです。

短期間で導入でき、クラウド上のソフトウェアをどこからでも利用できるSaaSは、在宅ワークとの相性も抜群です。

実際に、コロナの影響によって、SaaS利用数は劇的に増加しました。

株式会社メタップスが行った「コロナ期のSaaS導入変化でふり返る2020年」SaaS利用実態調査レポートによると、SaaS利用数は、コロナの影響で約60%増加したことがわかっています。

参考:「コロナ期のSaaS導入変化でふり返る2020年」SaaS利用実態調査レポート

https://www.metapscloud.com/report_20201229.html

もう1点、無視できないのが働き方改革の推進です。

働き方改革を進めていくためには、業務効率改善や生産性向上が欠かせないポイントとなるでしょう。

SaaSの導入によって、より効率的に業務を進めようとする企業が増えてきています。

SaaSであれば、急な仕事量の増減にも対応しやすく、無駄なコストが発生するリスクも小さくなります。

変化の時代にも、対応しやすいサービスだと言えるでしょう。

まとめ

今回は、SaaSの基本的な概念と利便性についてまとめました。

大きな変化のときを迎えた今だからこそ、SaaSの導入を進める企業も増えてきています。

新型コロナウイルス感染症や働き方改革の影響は、特に大きかったと言えるでしょう。

IT技術が猛スピードで発展する今、変化の波は今後も続くと予想されます。

SaaS導入についても積極的に検討し、「変化に対応しやすい企業体制づくり」を推し進めてみてはいかがでしょうか。

COMITXが、お手伝いをいたします。